株初心者

株初心者が勝てないたった1つの理由─成行と指値の使い方で結果が変わる

元2000億円運用のプロが教える、買い方・売り方の正しいクセ

株初心者の買い方コツ - 成行と指値の違いを解説

この記事のポイント

  • 1株初心者が勝てない最大の原因は「指値依存」の売買クセ
  • 2個人投資家は成行で売買するのが鉄則─理由と具体例を解説
  • 3NISAを活用すれば利益に税金がかからない─始め方も紹介
  • 4株は1万円からでも始められる─初心者におすすめの始め方
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株初心者が勝てない「たった1つの悪いクセ」とは

株を始めたばかりの初心者が陥りがちな罠がある。「指値」での売買だ。買いたい株が2000円なら、そのまま買えばいいものを、1950円で指値を入れて「安く買おう」とする。この一見賢そうに見える行動が、実は勝てない最大の原因になる。元2000億円超の資金を運用したファンドマネジャーで、楽天証券経済研究所チーフ・ストラテジストの窪田真之氏は、『株トレ──世界一楽しい「一問一答」株の教科書』の中で、この点を明確に指摘している。

重要

窪田氏の指摘:「100株単位で売買する個人投資家は、特殊な状況を除いて、指値は使わず成行で売買するのが鉄則です。」

なぜ指値依存が「負け」を呼ぶのか

指値で安く買おうとするトレードが非合理である理由を、具体的に考えよう。2000円の株を1950円で指値注文したとする。このトレードが成功するのは、「2000円から1950円に下がって、そこから反発して上がる」という2つの動きが同時に起こる場合だけだ。下落してから上昇するという2つの予想を同時に立てているため、矛盾を抱えたトレードになっている。仮に当たったとしても、それはラッキーであってトレードの技術ではない。

もっと深刻なのは、指値で安く買おうとしている間に、本当の買いチャンスを逃してしまうことだ。株を買うべき絶好のタイミングは、多くの投資家がその銘柄を買っていて、株価が急騰している局面だ。にもかかわらず、指値で安い価格を待っていると、上昇トレンドに乗れず取り残される。

注意

投資主体別売買動向を見ると、株が下がっている時に買っているのは個人投資家、上がっている時に買っているのは海外投資家だ。取引額の大きな海外投資家と逆の売買をしていては勝てない。

成行と指値─初心者向けにわかりやすく解説

株初心者の方にとって、「成行」と「指値」の違いは最初に理解すべき基本知識の一つだ。証券会社の注文画面で必ず選ぶことになるため、しっかり押さえておきたい。

成行と指値の比較

項目成行注文指値注文
意味現在の価格ですぐに売買する希望価格を指定して売買する
約定の確実性高い(すぐに成立)低い(価格が合わないと成立しない)
価格の指定できないできる
スピード即時価格が合うまで待つ必要がある
初心者へのおすすめ度高い特殊な状況以外は避けるべき

成行注文は、「今すぐ買いたい(売りたい)」という意思を市場に伝える注文方法だ。価格は指定せず、現在の最良の価格で即座に取引が成立する。一方、指値注文は、「この価格なら買いたい(売りたい)」と希望する価格を指定する方法だ。価格が自分の希望に届かない限り、取引は成立しない。

初心者はどう使い分けるべきか

結論から言えば、株初心者は原則として成行注文を使うべきだ。100株単位の少額売買では、1円・2円の差で買うか買わないかを悩むより、チャンスだと思った瞬間に成行で買うことが重要だ。同様に、危ないと思ったら即座に成行で売ることも欠かせない。指値を使うべきなは、まとまった株数を売買する機関投資家や、特定の価格でしか売買したくない明確な理由がある場合に限られる。

急落時に初心者がやってはいけないこと─実践クイズ

ここで、窪田氏の著書『株トレ』から、初心者の売り方を考える実践的なクイズを紹介する。自分ならどうするか、考えながら読んでみてほしい。

ポイント

クイズ:J社を100株、1312円で買ったところ、いきなり悪材料が出て、次の日は売り気配スタート。午前中やっと値がついた時には20%以上安い1042円。ここからどうする?

  • (1)1100円で100株、指値売り
  • (2)1050円で100株、指値売り
  • (3)100株成行売り
  • (4)1020円で100株、指値買い

正解と解説

正解は(3)の成行売りだ。三十六計逃げるにしかず。どんな買いシグナルも、それを打ち消す「強い下げ」が出れば「強い売りシグナル」に変わる。保有株に緊急事態が起こった時は、少しでも早く保有をなくすことを最優先すべきだ。わずかなリバウンドに期待して指値売りを出している間に「ストップ安・売り気配」となって売買ができなくなると、次の日また売り気配で始まり、さらに大幅安となることもある。成行なら確実に売れるため、被害を最小限に食い止められる。

注意

株初心者あるある:「少し待てば戻るかも」と指値で売りを待つ→ストップ安で売れなくなる→さらに下落。この連鎖を断ち切るには「成行で即売り」の習慣が不可欠だ。

株初心者が知っておくべきNISAの活用法

株初心者にとって、NISA(少額投資非課税制度)は絶対に知っておくべき制度だ。通常、株式の売買益や配当金には約20%の税金がかかるが、NISA口座で取引すれば、この税金が非課税になる。2024年から始まった新NISAでは、制度がさらに使いやすくなり、年間投資枠が拡大された。初心者にとって特筆すべきは、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2本立てになった点だ。つみたて投資枠は年間120万円まで、成長投資枠は年間240万円まで投資でき、それぞれ非課税期間が無期限となった。

新NISAの基本まとめ

項目つみたて投資枠成長投資枠
年間投資枠120万円240万円
非課税期間無期限無期限
投資対象金融庁指定の投資信託上場株式・投資信託等
売買方法定額・定期購入自由に売買可能
初心者へのおすすめ最もおすすめ個別株に興味がある場合
注目

NISA口座の開設は、ネット証券なら最短翌営業日で完了する。SBI証券、楽天証券、マネックス証券などが初心者に人気だ。口座開設自体は無料なので、株を始める前にまず開設しておこう。

株はいくらから始められる?初心者の資金目安

「株を始めたいけど、いくら必要?」は初心者が最も気になる疑問の一つだ。結論から言えば、日本の株式市場では100株単位で取引するのが基本だが、単元未満株(1株単位)を扱う証券会社も増えており、理論上は1万円未満でも株を買える。ただし、初心者がいきなり多額の資金を投入するのは危険だ。まずは「失っても生活に影響がない金額」で始めることが大原則だ。

初心者の資金目安

資金額できることおすすめ度
1万円〜5万円単元未満株で少額購入可能まずは体験したい人向け
5万円〜30万円100株単位で1銘柄購入可能初心者のスタートに最適
30万円〜100万円2〜3銘柄に分散投資可能本格的に始めるならこの額
100万円以上ポートフォリオを組みやすい経験を積んでからがおすすめ

初心者におすすめの始め方は、まず5万円〜30万円程度の資金で1銘柄を100株購入し、実際の売買を体験することだ。成行で買う、成行で売るという基本操作に慣れることが第一歩だ。慣れてきたら資金を増やし、複数銘柄に分散投資する形にステップアップすればよい。

株初心者におすすめの勉強法3選

株初心者が効率よく知識を身につけるには、以下の3つの方法がおすすめだ。どれか一つに絞る必要はなく、並行して進めることで理解が深まる。

1. クイズ形式の本で「考える力」を鍛える

座学で知識を詰め込むだけでは、いざという時に判断できない。窪田真之氏の『株トレ──世界一楽しい「一問一答」株の教科書』のように、クイズ形式で「この場面ならどうする?」を繰り返し問う本は、実践的な判断力を養うのに最適だ。「今まで読んだ株の本の中でトップクラス」「すごく理解しやすい」という読者の声が多いのは、単なる知識ではなく「考え方」を身につけられるからだ。

2. 証券会社の無料セミナーを活用する

SBI証券や楽天証券など主要ネット証券は、無料の投資セミナーを定期的に開催している。ライブ配信とアーカイブの両方があり、初心者向けの基礎講座からテクニカル分析入門まで幅広いテーマが用意されている。プロの解説を無料で聞ける貴重な機会なので、積極的に活用したい。特に「NISAの始め方」や「注文方法の基礎」といったテーマは、初心者が最初につまずきやすいポイントをカバーしている。

3. 少額で実際に売買してみる

どんなに本を読んでも、実際の売買を経験しなければ上達しない。単元未満株や少額投資枠を活用し、数千円〜1万円程度で実際に成行注文を出してみる。本で読んだ「成行で即座に買う・売る」を体感することで、座学だけでは得られない実感が得られる。最初は小さな損益でも、その経験が次の判断の糧になる。

初心者が最初に買う銘柄の選び方

株初心者によくある悩みが「どの銘柄を買えばいいかわからない」だ。結論から言えば、初心者の最初の1銘柄は「自分がよく知っている企業」を選ぶのが正解だ。日常的に使っている商品やサービスを提供している企業なら、業績のイメージが湧きやすく、株価変動の理由も考えやすい。

  • 自分が日常的に使っている商品・サービスの企業を選ぶ
  • 時価総額が大きく、知名度のある大型株を優先する
  • 配当利回り2%以上の銘柄は長期保有にも向いている
  • 最初は1銘柄に絞り、売買の操作に慣れることに集中する
  • 慣れてきたらNISAのつみたて枠でインデックス投資も検討する
ポイント

初心者おすすめの投資対象として、TOPIX連動型の投資信託(インデックスファンド)も検討しよう。個別株の銘柄選びに自信がない場合は、市場全体に分散投資できるインデックス投資が安全な第一歩になる。NISAのつみたて投資枠でも購入可能だ。

まとめ:初心者が勝つために直すべき「1つのクセ」

株初心者が勝てない最大の理由は、「安く買おう・高く売ろう」という指値依存のクセにある。このクセを「チャンスなら成行で即買う、危ないなら成行で即売る」という正しいクセに置き換えるだけで、トレードの結果は劇的に変わる可能性がある。窪田氏が指摘する通り、取引額の大きな海外投資家と逆の売買をしていては勝ち目がない。トレンドに乗り、成行で素早く売買する─これが個人投資家が勝つための基本だ。

まずはNISA口座を開設し、5万円〜30万円程度の資金で成行注文に慣れることから始めてみよう。本で「考え方」を学び、無料セミナーで知識を補い、実際の売買で経験を積む。この3本柱で着実にステップアップしていけば、株初心者でも勝てる投資家への道が開けるはずだ。

投資リスク

投資リスク:本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。株式投資には価格変動リスクがあり、投資元本を割り込む可能性があります。特に初心者は、失っても生活に影響のない資金で投資することが重要です。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

投資に関する免責事項

本記事に記載されている情報は、情報提供を目的としており、投資勧誘や投資助言を目的とするものではありません。投資にはリスクが伴い、元本割れの可能性があります。最終的な投資判断は、ご自身の責任と判断で行ってください。

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